ビジネスモデルとは、「お客さんに価値を提供して、その対価を得る仕組み」のことを言います。
お客さんに価値を提供できなければ企業の存続は難しいということは比較的想像しやすいと思います。しかし、お客さんに価値を提供できていれば企業は存続できるかというと、必ずしもそうではありません。お客さんにどのような価値を提供するのかということをきちんと練り上げるだけでなく、提供する価値の対価をどうやって得るか、という視点も忘れてはいけません。ビジネスモデルはこの2つの視点をセットにして考えます。
ビジネスモデルには、経営学のいろいろな領域の要素が含まれています。言い換えると、ビジネスモデルを分析するには、マーケティング戦略や経営戦略、経営組織、会計など、領域横断的な思考力が求められます。1年次・2年次にきちんと基礎を固めておきましょう。
現在に至るまで、数多くのビジネスモデルが生み出されてきました。ビジネスモデルという名のついた書籍には、数十から数百のビジネスモデルが紹介されています。
まずは、これまで考えられてきたビジネスモデルを「知る」ことが重要です。新しいものを生み出すために過去を知る、型を破るために型を知る、といったように、新しいビジネスモデルを考えるためには既存のビジネスモデルを学ぶことが大切です。
既存のビジネスモデルの引き出しを増やしながら、ゼミではケース分析という手法を使って、思考力を鍛えていきます。実際の企業を例(これをケースや事例と言います)にとって、この企業のビジネスモデルはどうなっているのかといったことや、自分たちが経営者、事業部長の立場だったらどういった戦略を考えるか、といったことをグループで議論していきます。ゼミでは1ケース3週のペースで進めていきます。
ゼミの2年間を通じて、どのような人材に育って欲しいか。これは2つあります。
1つは、ビジネスモデル的な思考ができるようになってほしいということです。ビジネスモデルを考えるとき、お客さんにどういった価値を提供するのかを考え抜くだけでなく、どういった仕組みで対価を得るか、という点も工夫して設計する必要があります。そのためには経営学の領域横断的な思考力が求められます。誤解を恐れずに言うならば、ある意味で思考のバランスがとれた人材になって欲しいと思っています。
そうはいっても将来一緒に働く人たちは自分より高い専門性を持っていることもあるでしょう。そこで2つ目が登場です。
ゼミで伸ばして欲しい能力の2つ目は、チームの目標を達成するために、チームにいかに貢献できるかを考えられる、ということです。「個」で仕事が完結することはそれほど多くありません。多くの仕事は、他者との協働を経て進められます。ゼミ生のみなさんには、期待される役割をきちんと果たすだけでなく、ときに期待値以上の仕事をしてチームに貢献できるような人材になって欲しいと思います。そのために、ゼミではグループワークを徹底します。グループワークを重ねることで、自分を理解し、全体の中で自分がどういった貢献ができるかを考える経験をしてもらいます。
ゼミの2年間が有意義なものとなるように、私もみなさんと一緒に多くのことを学んでいきたいと思います。